原理原則のない近視眼的な思考は企業に不幸をもたらす
企業には原理原則が必要である。
そうでないと、大きな問題が発生した時や会社が危機的な状況に陥った時に適切は判断がくだせない。
会社には様々な理想や理念がある。
・安全第一
・品質第一
・人づくり
リーダーとなる人物は、この原理原則を一貫して守り切る必要がある。
安全が第一なのであれば、どんなにお金がかかるとわかっていても、安全装置に投資するだろうし、危険な作業を従業員にさせないだろう。
利益よりも品質が優先なのであれば、材料の偽装、検査データーの偽装や未認定の検査員が検査することはないだろう。
製造業で働いている人ならご存知だと思う。
品質の不良が発生した時には、その問題が発生した場所やプロセスを特定し、根本の原因に対策を打つというアプローチを取る。
しかしながら、海外子会社に出向しているサラリーマン経営者は、月度や四半期や年単位等の短期間の業績で評価される傾向がある。
また、その国に滞在する期間も3年、長くても5年である。
となると、意識しているか、意識していないかは別として、どうしても自分が滞在する期間さえ問題が起こらなければ良い、予算が達成されれば良いという考え方にどうしてもなってしまう。
そのためには本来するべき投資を控える、
本来買い替えるべき機械をごまかしごまかしながら使う、
将来の成長を見越して採用すべき人材を採用しない
等の罠に陥る。
ましてや、駐在している国に愛着もなければ、聖人でもない限り、自分がいなくなった後の会社の業績がどうなるかなんてしっちゃこっちゃないという考えになるのは当然だ。
場当たり的な、近視眼的で、根本の原因に対策を打たないという、矛盾に陥る。
だから、原理原則にしたがって、正しいことはやる、必要なことはやると本社に対して自信をもっていえる様な人でなければ、海外子会社の社長になってはいけない。
リーダーはぶれてはいけないのだ。
これは正論だが、日本の内向きな経営者たちには、この国の様な遠い国の優先順位も低く、事情も知らないし、分かろうともしない。
転職先の次の会社は、10年という長期スパンで結果を出して欲しいと言われている。自分は経営者の立場で採用されたわけではないが、原理原則に従った提案を担当役員に対してしこうと思っている。